エステのカウンセリングは、お客様の満足度を高めるための重要なスキルです。カウンセリングの質によって、リピートにつながるかが決まるといっても過言ではありません。しかし、カウンセリングに苦手意識をもっているセラピストも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、聞くことが苦手な方に向けて、エステでカウンセリングをおこなう目的やコツを紹介します。お客様の満足度を高めてリピート率を挙げられるように、カウンセリング力を磨いていきましょう。
エステはカウンセリングが命
エステのカウンセリングは、お客様に合った施術やサービスを提供するために不可欠です。カウンセリングがうまくいかないと、お客様の満足度につながらないばかりか、「受けて後悔した」と思われることも少なくありません。
エステは、カウンセリングが命ともいえます。まずは、カウンセリングをおこなう目的を理解しておきましょう。
来店の目的や悩みを理解するため
カウンセリングでは、お客様が来店した目的や悩みを聞くことが重要です。お客様のことを知らなければ、相手に合った施術やサービスを提供できません。カウンセリングがおろそかになると、施術者の独りよがりなサービスになったり、押し売りになったりすることがあるので注意しましょう。
具体的には、以下のような内容を確認していきます。
- なぜ、数あるサロンの中から選んでくれたのか?
- エステを受けようと思ったきっかけは?
- 予算はどのくらいか?
- いつまでにどのような結果を得たいのか?
お客様の不安を取り除くため
初めてエステを利用するお客様のほとんどが、不安を抱えています。見知らぬ場所で初対面の相手に本音を話すことは、多くの方が抵抗を覚えるということを意識しておきましょう。お客様が抱えやすい不安には、以下のようなものがあります。
- 痛くされるのではないか?
- 変化が感じられないのではないか?
- 高額なサービスを契約させられるのではないか?
お客様との信頼関係を築くため
サービスや施術内容を説明する前に、お客様と信頼関係を築くことが重要です。施術者がどんなに素晴らしい技術をもっていたとしても、お客様に納得してもらえなければ、リピートにつながりません。
お客様が施術者から説得させられたという印象が残ってしまうと、サロンやサービスに対してよくない記憶が残ってしまいます。まずはお客様がリラックスできる雰囲気を作り、必要であれば雑談を交えながら、コミュニケーションをとりましょう。
エステのカウンセリングは3種類ある
エステのカウンセリングには、大きくわけて3種類があります。それぞれ目的やポイントがあるので、参考にしてみてください。
ファーストカウンセリング(施術前)
ファーストカウンセリングとは、お客様が来店してから施術を受けるまでにおこなうカウンセリングを指します。ファーストカウンセリングの目的は、お客様に安心してもらい、本音を話してもらうことです。主な内容は、以下のようなものが挙げられます。
- カウンセリングシートに記入してもらう
- お客様の目的やきっかけ、悩み、美容経験などを把握する
- 当日におこなう施術やサービス内容、料金について理解してもらう
ミドルカウンセリング(施術中)
ミドルカウンセリングとは、主に施術中におこなうコミュニケーションのことです。ミドルカウンセリングでは、お客様に心地よいと感じてもらうことが欠かせません。主に以下のようなことを意識してコミュニケーションをとるといいでしょう。
- 施術前の雰囲気から、「静かに過ごしたいのか」「会話を楽しみたいのか」を判断して接する
- お客様の美容知識に合わせて言葉を選ぶ
- 相手を否定せず、共感することに徹する
アフターカウンセリング(施術後)
アフターカウンセリングでは、施術後の変化や今後の注意点、料金について説明をおこないます。アフターカウンセリングに入るまでにお客様の信頼関係が築けていないと、押し売りされていると感じてしまうことも少なくありません。
大切なことは、施術を受けたことで起きたいい変化に気づいてもらい、今後の必要性を納得してもらうことです。お客様の正直な感想や不明点を聞くことを心がけ、気持ちに寄り添った提案ができるように意識しましょう。
エステのカウンセリングが苦手な人にオススメの方法
ここからは、カウンセリングの目的や流れを踏まえながら、具体的にどのようなことを意識してコミュニケーションをしていけばいいかを解説します。
座る位置を変えてみる
カウンセリングに苦手意識をもっている方は、相手に緊張感が伝わってしまうことがあります。施術者がリラックスしていないとお客様は警戒し、本音を話すことができません。そこでオススメなのが、座る位置を変えてみることです。心理学では「スティンザー効果」と呼ばれており、座る位置によって、お互いの関係性や相手への印象が変わるともいわれています。
たとえば、お客様と対面で座るときは、相手に圧迫感を与えてしまうことも少なくありません。これは会議などの適度な緊張感をもって臨みたい場面などをイメージすると、わかりやすいでしょう。
一方で、相手とハの字型で座ると、リラックスした雰囲気を演出しやすいといわれています。これは「90度法」と呼ばれており、共通の目的や目標をもった人とのコミュニケーションに活用しやすいのが特徴です。
デメリットを事前に伝える
お客様と信頼関係を築くためには、デメリットを事前に伝えることが重要です。施術者の都合が悪い事実を隠し、実際のサービスよりもよく見せる表示をおこなうと「景品表示法」に触れてしまうこともあるので、注意しましょう。
サービス説明に関してやましいことがあると、目線や声などからお客様に伝わってしまうことがあります。また、嘘がバレないことばかりに意識が向いていると、お客様のしぐさや会話内容を見逃してしまうことも増えるでしょう。
お客様とのコミュニケーションでは、デメリットを伝えた後にメリットを話したほうが、全体的にいい印象が残りやすくなります。嘘やごまかしをせずに、誇りをもって施術に臨むことで、お客様に誠実さが伝わりやすくなるでしょう。
お客様を否定せずに肯定する
お客様から「話しやすい」と感じてもらうには、話に共感しながら肯定することです。お客様の話を否定してしまうと、相手は心を閉ざしてしまい、自分のことを話したくなくなるでしょう。施術者とお客様との認識にズレがあったとしても、まずは相手の考えや意見を受け止めることが大切です。
まずは、お客様の悩みや目的を理解することからはじめましょう。具体的には、以下のようなポイントを押さえてヒアリングするのがコツです。
- なぜエステを受けようと思ったのか?
- 現状の何が問題なのか?
- いつまでにどうなりたいのか?
- どのようにそうなりたいのか?
まとめ
エステでカウンセリングをおこなう目的は、お客様の目的や悩みを理解し、その人に合ったサービスを提供することです。施術者がカウンセリングに苦手意識をもっていると、お客様にも緊張感が伝わってしまいます。まずは施術者自身がリラックスしたうえで、カウンセリング力を磨いていきましょう。
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